東京で『交通事故』に強い弁護士

交通事故の治療費の打ち切り

  • 文責:所長 弁護士 石井浩一
  • 最終更新日:2022年8月3日

1 保険会社からの治療費の打ち切りとは

交通事故の被害者は、多くのケースにおいて、病院や接骨院等の医療機関の窓口でお金を支払うことなく治療を受けることができます。

多くの場合、交通事故の被害者が医療機関に通院するための治療費を、保険会社が医療機関に直接支払っているからです。

このように、保険会社が医療機関に交通事故の治療費を直接支払う対応をすることを、「一括対応」と言います。

しかし、保険会社もいつまでも治療費を払い続けてくれるわけではなく、交通事故の大きさや怪我の程度によって、一定の期間が経過すると、「一括対応」を中止し、治療費の支払いを打ち切ることがあります。

保険会社が一括対応を中止して、治療費の支払いを止めることを、「治療費の打ち切り」と呼ぶことがあります。

2 治療費を打ち切られた後の治療はどうなるのか

治療費を打ち切られてしまった場合には、保険会社から医療機関へ治療費が支払われなくなるため、交通事故の治療費は被害者自身が負担することになります。

そのため、治療に行った際に、窓口で治療費を支払って通院するのが原則となります。

3 不当に「治療費の打ち切り」をされないための方法

できる限り不当に「治療費の打ち切り」をされないようにするためには、以下の3つのことが重要です。

⑴ 定期的に医師の診察を受ける

最も大切なことは、適切な頻度でしっかりと医師の診察を受けることです。

怪我の痛みが残っていたとしても、外から見ただけではどのくらい痛みがあるのか、どんな症状が残っているのかについて分からないケースは多くあります。

そこで、保険会社は、医師の診断書に書いてある症状や、どれくらいの頻度で病院に通院しているのかを確認して、交通事故の治療費をいつまで支払うのかについて決める場合が多いという実情があります。

そのため、定期的に医師の診察を受けることが大切です。

⑵ 保険会社の医療照会には協力する

治療継続中に保険会社から、医師の診断書等の取付同意書や、医療照会の同意書が届くことがあります。

これは、保険会社が、現在の治療状況を知るために必要なものとなります。

上記3⑴のとおり、保険会社は、医師の判断を参考にして交通事故の治療費をいつまで支払うのかについて決める傾向にあります。

そのため、同意書の提出がなく、治療として必要か否かを確認できない場合、保険会社は治療費を支払い続けることは通常しません。

したがって、保険会社から医師の診断書等の取付同意書や医療照会の同意書が届いた際には、早急に協力するようにすべきです。

⑶ 保険会社としっかり話をする

保険会社から治療の状況の確認があった際には、医師から聞いた内容や通院の状況をしっかりと答え、まだ治療が必要である場合には、そのことをはっきりと伝えて、治療費の支払いを続けてもらえるようにお願いしましょう。

保険会社の担当からの連絡に対して、面倒だから等の理由からきちんと対応せずにいると、保険会社には被害者がどのような治療を受けているのか、治療を続けるつもりがあるのかが分からないため、一方的な判断で打ち切りがなされてしまう危険性があります。

なお、通院の際には、以下の点に気を付けてください。

① 医師には、痛い部分、違和感・痺れがある部分について、きちんと伝えてください。

医師に話した内容は、有利にも不利にも決定的な証拠になるため、症状を伝える時には、よく落ち着いて、整理をして、誤解がないように、すべて漏らさず伝えるようにしてください。

医師から「良くなってきましたか」等聞かれた際にも、安易に気を使って「良くなっています」と答えるのではなく、継続的な痛みが残っている場合にはしっかりと「この部分がまだずっと痛いです」等伝えるように心がけてください。

② 病院や整形外科には定期的に通院をしてください。

交通事故の怪我を治療する上では、接骨院・整骨院・鍼灸マッサージ院での施術が大変有効なケースも多くあるのですが、保険会社はどのくらいの頻度で病院や整形外科などの医師にかかっているかを重視する傾向があります。

そのため、仮に接骨院や整骨院にしっかりと通院しているケースであっても、病院や整形外科には定期的に適切な頻度で通院するようにしてください。

なお、どのくらいの頻度で病院や整形外科に通院すればよいかは、怪我の内容や大きさによって異なりますが、医師会によっては、重大な怪我の患者については2週間に1回は診察するように指導しているところもあるので、一つの参考になるかと思われます。

4 不当に「治療費の打ち切り」をされてしまった後の対応方法

不当に「治療費の打ち切り」をされしまった場合の対応方法としては、以下の4つの方法が考えられます。

⑴ 保険会社に交渉して、「治療費の打ち切り」を取り消してもらう

治療がまだ必要であるにもかかわらず、保険会社の誤解により治療費を打ち切られてしまった場合には、治療が必要である根拠を示して、一括対応の継続を交渉することが考えられます。

治療が必要である根拠としては、医師の意見やまだ痛みが残っていて通院が必要である理由を示す必要があるでしょう。

治療の打ち切りが宣言されてからあまり時間がたってしまうと、保険会社も対応することが困難になるので、打ち切りが宣言された後はすぐに交渉する必要があります。

⑵ 通勤中・業務中の交通事故であった場合、労災への切り替えを行う

通勤中・業務中の交通事故であった場合には、その交通事故の治療(費)については労災の補償対象にもなります。

そのため、いまだ治療が必要であるにもかかわらず、保険会社から不当に治療費の打ち切りをされた場合には、労災から治療(費)を補償してもらう方法があります。

ただし、労災を使う場合には、勤め先の会社と揉めるケースも少なくないため、労災を使うことに対して、勤務先の了承を得ることが事実上必要となる場合もあります。

⑶ 通勤中・業務中以外の交通事故であった場合、健康保険で通院する

通勤中・業務中以外の交通事故であった場合、健康保険を使うことで、費用を抑えて通院を続けることができます。

症状固定までの間、健康保険で通院したときに負担した費用については、後から保険会社に支払ってもらえるよう交渉をすることができます。

⑷ 自賠責保険に対して被害者請求を行う

被害者請求とは、交通事故の加害者が加入している自賠責保険に対して、自ら負担した治療費等を請求する方法です。

相手方保険会社が、治療が必要であるにもかかわらず、不当に「治療費の打ち切り」をした場合には、自ら治療費を負担した後に、自賠責保険に対して治療費の補償を求める被害者請求を行う方法があります。

治療費・慰謝料・休業損害等すべてを合わせて、傷害部分については120万円までという枠がありますが、相手方保険会社が治療費を払ってくれない場合であっても、自賠責保険から支払われる可能性があります。

5 弁護士に依頼するメリット

弁護士に依頼をするメリットは、大きく3つあります。

⑴ 適切な通院方法等についてアドバイスが得られる

保険会社から不当に短い期間で治療費の打ち切りを受けないためには、適切な通院が重要です。

適切な通院方法は、事故の大きさや怪我の症状・程度等によって、 個々のケースごとに異なります。

「医師にどう説明していいのかわからない」「病院でこんなことを言われたんだけど、どうすればいいの」「どのくらいの頻度で通えばしっかり治療費を払ってもらえるのか」等、事故に関する心配について弁護士から適切なアドバイスを受けることができるので、安心して通院することができます。

⑵ 保険会社の対応を任せられる

保険会社の担当の中には、被害者思いでしっかり治療費を出してくれる担当者もいれば、とにかく治療費を早く打ち切ろうとする担当者もいます。

あまり被害者思いではない担当が窓口になった場合には、ただでさえ怪我で辛い思いをしているところに、保険会社の担当から心無い言葉をかけられ、さらに辛い思いをする場合もあります。

弁護士にご依頼いただいた場合には、弁護士が保険会社対応の窓口になることができるため、直接保険会社と対応をしなくても、弁護士に交渉を任せることができます。

自ら直接保険会社と話した方が良いケースと、弁護士が間に入って話した方が良いケースがあるため、どちらがよいのかは弁護士に相談すると良いでしょう。

⑶ 被害者請求などの手続きについて任せられる

被害者請求などの手続きは、被害者本人だけでもできないことはありません。

しかし、資料を整えたり、追加の証拠を提出したりすることは、一般の方だとなかなか難しい作業になります。

弁護士にご依頼いただいた場合、弁護士が手続きのお手伝いをさせていただくことができるため、手続きが分からなくて進められないといった事態を避けることができます。

6 治療費の打ち切りに関して弁護士に依頼した場合の費用

弁護士費用については、どのくらいかかるのか事務所によって大きく異なります。

当法人では、交通事故ついてのご相談を、原則相談料無料で承ります。

費用の見通しについても、弁護士からきちんと説明したうえで、ご依頼いただくかどうかを決めていただくことができます。

東京やその周辺にお住まいで、交通事故の治療費について心配がある方は、当法人へお気軽にご相談ください。

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